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スクリーンの引剥がし試験

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スクリーンの引剥がし試験

課題

有機発光ダイオード(OLED)は、平面ディスプレイ分野における次世代技術であり、従来のLEDディスプレイに比較して、優れた明るさや、高いコントラスト比、低消費電力、薄パネル化等の利点を持っています。その結果、現在、OLED技術は、スマートフォンやタブレット、テレビ、ウェアラブル・デバイス等の、多くの消費者電子デバイスに導入されているので、OLEDに対する機械的試験の研究が、極めて重要になっています。

OLEDパネルは、湿気や酸素の影響を強く受けるので、その寿命の把握は、信頼性の観点で最重要な課題の1つです。非常に反応性の高い陰極は、湿気や酸素により簡単に腐食するので、有機材料が水分に曝されると発光機能は消滅します。効果的な保護手法により、酸化を防止し、水蒸気と酸素の浸透を阻止することが不可欠です。周囲部分の封止として、紫外線硬化されたエポキシを用いることが、1つの解決策です。他の手法としては、ガラスやPET基板とOLEDを、接着剤の薄膜フィルムにより接合した多層構造とする方法があります。

インストロンのソリューションOLEDディスプレイパネルの課題に対する対処法として、界面強度を測定し接着強度を評価する、シンプルな機械試験方法である引剝がし試験が推奨されます。インストロンでは 接着剤剥離治具が用意されており、その中のオプションとして、90 度引剥がし治具角度可変引剥がし治具があります。OLEDディスプレイパネルに対しては、しばしば、90度引剥がし冶具が、引剥がし強度の測定に用いられます。更に、小型90度引剥がし治具小型角度可変引剥がし治具を、より薄いフィルムやテープの引剥がしに対して用いることができます。空気圧式グリップを、引剥がしの前に試験片を保持するのに用いることを推奨します。薄膜フィルムの場合、マイクロ空気圧式グリップまたはグリップ面がゴム被覆されているグリップを用いることができます。

インストロンの6800 シリーズおよび3400 シリーズ システムが、引剝がし試験には適しています。Bluehill® Universalソフトウェアにより、引剝がし長さや引剝がし速度等の、荷重測定のための試験パラメータを設定することができます。

スクリーン画面の多点圧縮試験

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スクリーン画面の多点圧縮試験

ISO 13406-2 | ISO 9241-3

課題

携帯型やウェアラブルなデバイスにおいては、ディスプレイ技術の進歩により、堅牢な画像性能が実現されるとともに、タッチ操作機能も可能になっており、デバイス操作方法は限りなく進歩しています。デバイスにタッチペンや指で操作する等、様々な方式のタッチ操作により、ディスプレイパネル全体にわたり多点圧縮が生じます。タッチにより負荷される力は、個人によって異なるとともに、自動車におけるインフォテイメント、スマートフォン、タブレット、タッチ操作可能なラップトップ等、デバイスの種類によっても異なります。典型的な携帯型デバイスのディスプレイパネルでは、平均すると数十億回のタッチ点の起動が生じます。次世代のディスプレイパネル技術としてOLEDが期待されており、パネルの様々な場所において、多層有機薄膜フィルムに負荷される応力の効果を把握する、多点圧縮試験を実施することが必要になります。

インストロンのソリューション

インストロンの6800 シリーズシングルコラム型試験システムは、スクリーンやディスプレイにおいて、多点圧縮試験を実施するのに適しています。シングルコラム型システムにXY ステージ を装備することにより、様々な寸法のディスプレイパネルにおいて、多点圧縮試験を自動化することができます。色々なデザインと材料(鋼、プラスティック等)のプローブが、この圧縮試験に対して用意されています。Bluehill® Universalソフトウェアを用いたマルチテスト・ソリューションにより、例えば9点の圧縮試験のような、様々な場所における自動圧縮試験法をセットアップすることができるとともに、様々な点における試験結果を記録することができます。一定荷重における変位等のような重要な結果が、このソフトウェアを用いて計算できます。

ボタンとスイッチの触感試験

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ボタンとスイッチの触感試験

ASTM F2592-16 | ASTM F1596-15

課題

現代では、民生用電子デバイスはかつてないほど増え続け、メーカーは先端的な技術で技術革新を行い、魅力的な特色を持つ製品を供給し続けています。基本的に、ボタンとスイッチ部品には、ユーザーによるデバイスやゲーム装置の制御から、簡単な電気パネルの操作まで幅広い応用例があります。この分野において、触感性の把握は重要です。例えば、起動するのに大きな力を要する硬いボタンは、ユーザーの操作を難しくします。また、感受性の高いボタンも、非常に小さな力でもデバイスやパネルを誤って起動させかねないので、操作を難しくすることになります。タッチやクリックに必要な力、および信号の起動に必要な距離等、このような部品の操作を再現するパラメータの測定は、最終ユーザーに影響を与えますので必要な試験になります。

インストロンのソリューション

XY ステージを装備した、インストロンの6800 シリーズシングルコラム型試験システムは、ボタンやスイッチ部品を試験して、重要なパラメータを解析できる結果が得られるように設計されています。 Bluehill® Universalを用いたマルチテスト・ソフトウェア・ソリューションは、簡便化されたユーザーフレンドリーな環境を構築し、1回の試験でボタンの試験を自動的に行い、結果を得ることができるように設計されています。XYステージにより、1つのボタンで多点を試験するとともに、1回の試験で多数のボタン試験片を試験することができます。試験結果は、Bluehilllソフトウェアから転送することができ、統計的に比較し検証することができます。標準XYステージの他、インストロンのハイブリッド単軸回転ステージでは、電子デバイスの様々な位置におけるボタンの試験を可能にする機能が追加されています。これにより大きな自由度が得られ、様々なボタンの試験を柔軟に行えるとともに、1回の試験で多くの結果を得ることができます。

デバイスの曲げ試験


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デバイスの曲げ試験


課題

高品質・高信頼性をもった電子デバイスの需要が増えるにつれて、多くの企業は、製品が仕様保証内において故障しないよう、広範囲の試験の実施に取り組んでいます。3点曲げ試験は、破壊試験法として試験片の破断に至るまでの、最大応力およびデバイス中心の変位を決定します。一方、4点曲げは、潜在的な欠陥を特定するため、デバイスの広い領域に沿った最大応力を決定します。デバイスや部品において、破断に必要な応力と変位を正確に測定することは、研究開発の目的だけでなく、品質管理に対しても重要なことです。

インストロンのソリューション

インストロンは、広範囲にわたるデバイス寸法の曲げ試験に対応できる、Bluehill® Universal ソフトウェアでは、広範な計算を行えるとともに、カスタマイズされた計算を導入することもできます。

スクリーンとディスプレイパネルの曲げ試験

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スクリーンとディスプレイパネルの曲げ試験

ASTM C158-02 | ASTM C1499-15 | ISO 13356

課題

スクリーンとディスプレイパネルは、タッチ式であるかどうかに関わらず、電子デバイスに不可欠の部品です。メーカーは、従来のLCDやプラズマ・ディスプレイと比べて、画像性能を向上させることのできる、有機発光ダイオード等、新しい技術を迅速に採用することにより、限界に挑戦しています。有機発光ダイオードは、2つの電極間に挟まれた多層の有機フィルムから構成されており、電圧負荷により明るい光を発生することができるので、バックライト機構を必要としません。その結果、従来のディスプレイに比べて、薄くて効率的です。有機発光ダイオード等のディスプレイパネルは多層構造を持っているので、各層や多層構造全体としての強度特性を把握することが重要になっています。

インストロンのソリューション

インストロンの 6800 シリーズのシングルコラム型とデュアルコラム型は、スクリーンとディスプレイパネルの曲げ試験を行うのに適しています。3点曲げおよび4点曲げ試験を実施するにあたり、様々な治具が用意されています。3点曲げ試験は、薄いフィルム材料の特定領域における強度を決定するのに用いられ、このような領域における亀裂などの損傷を把握することができます。一方、4点曲げ試験は、試験中の曲げを最大化して、パネル全体にわたって、損傷の発生確率を増加させるために用いられます。Bluehill® Universal ソフトウェアは、ユーザーフレンドリーな環境を構成することができ、曲げ試験により色々な測定結果(最大応力や曲げ強度等)を得ることができます。更に、Bluehill Universalを用いることにより、低サイクル曲げ試験(1Hz)の設定を行うことができます。

電池の圧縮試験

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電池の圧縮試験

IEC 62133 | UL 2054 | UN/DOT 38.3

課題

電池技術が進歩するなかで、リチウムイオン電池の寸法と重量は小型化軽量化し、携帯型デバイスやラップトップから、自動車等における電子デバイスまで生産する、全てのメーカーのニーズに応えています。新技術と部品小型化の進化は、安全に関する規格に対応するにあたり、新しい試験が必要となってきています。電池や内部の構造材料が、製造過程や消費者サイドの日常的な使用過程で、負荷や圧力に曝されることから、機械的特性の把握および評価が重要になっています。

インストロンのソリューション

インストロンは、電池の圧縮試験に対する広汎なソリューションを用意していますので、研究開発や品質管理にご利用いただけます。広範囲の部品寸法と必要容量に対応できる、様々な直径を持つ圧縮盤 を揃えています。特定領域における多点圧縮が可能な、様々な半径の 穿刺用プローブについても用意されており、重要部位における強度および電池全体にわたる均質性を評価することができます。試験冶具のセットアップについて、研究開発部門に理想的な、手動による方法を用意するとともに、製造試験や品質試験用に、XY ステージによる完全自動のソリューションもご用意しています。

ヘッドフォン圧縮試験

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ヘッドフォン圧縮試験

課題

ヘッドフォンは、耳を覆うワイヤ接続タイプから、オーディオ・デバイスの音量を制御することのできる、ワイヤ接続またはワイヤレスのモデルまで、年々進化しています。このようなヘッドフォンにおける、電源や音量制御の機能追加により、製品品質や消費者の使い勝手を確保するために、機械的試験が必要性となっています。電源や音量制御の不良製品は、使用に適しません。そのようなことから、ユーザー仕様と検査方法を決定して、高品質製品を供給するため圧縮試験が重要になります。

インストロンのソリューション

インストロンのTestProfiler 機能を用いることにより、どのような試験手順の要求にも対応できるように、停止機能を持つランプ試験を行うことができます。メーカーは、このような柔軟性のあるシステムを活用することにより、ボタンが圧縮されている時間長さや、信号の起動に必要な力等に関して、様々な設計基準に合わせることができます。

ケーブルとワイヤの曲げ試験

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ケーブルとワイヤの曲げ試験

ASTM D790-17

課題

あらゆる電気製品において重要であるケーブルとワイヤは、常に機械的応力に曝されています。例えば、自動車や航空機において、電気ケーブルとワイヤは、組立て品の構成部材として、様々なスリーブに通されパネルに接続されます。その結果、高温や低温、高圧、湿潤などの様々な使用条件において、絶縁ワイヤの強度を試験することが必要です。更に、メーカーは、電圧および抵抗測定とともに、絶縁材料の強度評価もしなければなりません。用いられるケーブルとワイヤの電気的性能に与える、機械的負荷の影響を把握することも重要です。

インストロンのソリューション

ケーブルとワイヤの曲げ試験を実施するにあたり、インストロンの3点および4点曲げ冶具 の使用が推奨されます。また、Bluehill® Universalソフトウェアにより、特定の試験終了条件を設定した曲げ試験を、迅速にセットアップするとともに、容易に試験を実施することが可能になります。更に、ケーブルとワイヤの切断等、特殊な用途に向けて設計された専用治具では、どの荷重で電流や電圧が喪失されるか把握することができます。幾つかの他の事例として、メーカーは、絶縁材料が持ちこたえる機械的負荷、およびケーブルハーネスが曲げ破断するまでの最大距離を把握するため、ケーブルの強度と曲げ変位を測定しています。環境条件を再現するにあたり、高温と低温での試験を実施できる恒温槽 もご利用いただけます。

デバイスの挿入および引抜試験

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デバイスの挿入および引抜試験

課題

携帯型デバイスの充電ポートは、デバイスのバッテリーを充電する機能があるので、間違いなく重要な部品です。ユーザーの使用条件を再現するために、ケーブルの挿入と引抜に関して、測定可能で再現性のある力の測定が求められます。デバイスを損傷することなく、ケーブルを挿入し電気信号を起動するのに、どのくらいの力が必要かを把握するため、機械的な圧縮試験が要求されます。

インストロンのソリューション

インストロンのシングルコラム型試験システム は、低荷重試験用に設計されています。どのようなデバイスでも、また、どのような方向においてでも試験が行える、調節可能な専用冶具が用意されています。このシステムには、手動型および完全自動型の両方があります。手動型システムは、許容値を設計し、またユーザーの力を再現するために、主として研究開発分野で用いられます。自動型システムは、力が仕様で規定されている上下限範囲内にあることを保証するために、主として生産や品質管理の用途で用いられます。