課題
有機発光ダイオード(OLED)は、平面ディスプレイ分野における次世代技術であり、従来のLEDディスプレイに比較して、優れた明るさや、高いコントラスト比、低消費電力、薄パネル化等の利点を持っています。その結果、現在、OLED技術は、スマートフォンやタブレット、テレビ、ウェアラブル・デバイス等の、多くの消費者電子デバイスに導入されているので、OLEDに対する機械的試験の研究が、極めて重要になっています。
OLEDパネルは、湿気や酸素の影響を強く受けるので、その寿命の把握は、信頼性の観点で最重要な課題の1つです。非常に反応性の高い陰極は、湿気や酸素により簡単に腐食するので、有機材料が水分に曝されると発光機能は消滅します。効果的な保護手法により、酸化を防止し、水蒸気と酸素の浸透を阻止することが不可欠です。周囲部分の封止として、紫外線硬化されたエポキシを用いることが、1つの解決策です。他の手法としては、ガラスやPET基板とOLEDを、接着剤の薄膜フィルムにより接合した多層構造とする方法があります。