Instron

光電池 / 太陽電池の引剥がし試験

Electronics

光電池 / 太陽電池の引剥がし試験

IEC 61646 | IEC 61215

課題

地球規模でグリーン・エネルギーに注目が集まる中で、色々な用途に対する、高効率で低コストの太陽電池の開発が盛んに行われています。メーカーにおいては、太陽電池(PV)の製造で用いられる、薄膜フィルムおよび基板の機械的性質を評価する機械的試験が必要になっています。世界の規制団体である、国際電気標準会議International Electrotechnical commission (IEC)が、IEC 61646「地上型薄膜フィルム太陽電池モジュール-設計認定と型式承認」およびIEC-61215「地上型シリコン結晶太陽電池モジュール-設計認定と型式承認」等の規格を発行しています。これらの規格は、130km/hの風圧に耐える等、外的条件を再現するPVの機械的試験に焦点を当てています。

インストロンのソリューション

上記のような課題に対して、スタックとして知られる、多層薄膜フィルムに関する、90度接合引剥がし試験が推奨されます。この試験により、層間の接合品質を確認できます。層間における電気的結合を、高い信頼性で確保できる接合強度を推定するのに必要な、引剥がし強度を計算できます。インストロンの6800 および3400シリーズシステムは、90度引剥がし試験用途に適しています。さらに、Bluehill® Universalソフトウェアを使用することで、試験方法をセットアップし、試験後に結果を収集することができます。90 度引き剥がし治具 は、摩擦のない設計になっており、試験されるフィルムと接着剤に関する、正確な応力測定結果を得ることができます。角度可変引き剥がし治具 を使用すれば、PVモジュールについて、例えば45度や30度等の、90度以外の引剥がし試験を行うことができます。

スクリーンの引剥がし試験

Electronics

スクリーンの引剥がし試験

課題

有機発光ダイオード(OLED)は、平面ディスプレイ分野における次世代技術であり、従来のLEDディスプレイに比較して、優れた明るさや、高いコントラスト比、低消費電力、薄パネル化等の利点を持っています。その結果、現在、OLED技術は、スマートフォンやタブレット、テレビ、ウェアラブル・デバイス等の、多くの消費者電子デバイスに導入されているので、OLEDに対する機械的試験の研究が、極めて重要になっています。

OLEDパネルは、湿気や酸素の影響を強く受けるので、その寿命の把握は、信頼性の観点で最重要な課題の1つです。非常に反応性の高い陰極は、湿気や酸素により簡単に腐食するので、有機材料が水分に曝されると発光機能は消滅します。効果的な保護手法により、酸化を防止し、水蒸気と酸素の浸透を阻止することが不可欠です。周囲部分の封止として、紫外線硬化されたエポキシを用いることが、1つの解決策です。他の手法としては、ガラスやPET基板とOLEDを、接着剤の薄膜フィルムにより接合した多層構造とする方法があります。

インストロンのソリューションOLEDディスプレイパネルの課題に対する対処法として、界面強度を測定し接着強度を評価する、シンプルな機械試験方法である引剝がし試験が推奨されます。インストロンでは 接着剤剥離治具が用意されており、その中のオプションとして、90 度引剥がし治具角度可変引剥がし治具があります。OLEDディスプレイパネルに対しては、しばしば、90度引剥がし冶具が、引剥がし強度の測定に用いられます。更に、小型90度引剥がし治具小型角度可変引剥がし治具を、より薄いフィルムやテープの引剥がしに対して用いることができます。空気圧式グリップを、引剥がしの前に試験片を保持するのに用いることを推奨します。薄膜フィルムの場合、マイクロ空気圧式グリップまたはグリップ面がゴム被覆されているグリップを用いることができます。

インストロンの6800 シリーズおよび3400 シリーズ システムが、引剝がし試験には適しています。Bluehill® Universalソフトウェアにより、引剝がし長さや引剝がし速度等の、荷重測定のための試験パラメータを設定することができます。

部件测试: 电子键盘

Electronics

部品の試験:エレクトロニクスのキーパッド

Component Testing on Keypad

キーパッドの作動プロファイル

携帯電話の小型化が進むことは、数字とデータの入力に用いられる英数字キーパッドもますます小さくなることを意味します。このキーパッドは、十分に使用しやすいことを保証するために試験を実施しなくてはなりません。この性能の1つの尺度は、キーパッドの個々のキーの作動力と形状です。例えば年配の方が携帯を操作するかもしれないことを考えると、キーを作動させるために必要な力はキーを押しやすいことが望まれます。しかし、この力は、例えば携帯をポケットやハンドバッグの中に入れている際に、偶然にキーを押してしまうほど小さすぎることは望ましくありません。

キーパッド試験

キーパッド試験の基本試験機システムは、低容量のロードセルと鉄製の尖った先端を保持するチャック冶具を装備した万能試験機から構成されます。さらに、携帯電話またはキーパッドモジュールを支持するため、試験台またはT-スロットテーブルを使用します。試験では、荷重変化および時にはキー押込み時の変位を測定します。

さらに詳しい情報を得るためには、試験機システムに電気接点を結線することができます。これにより正確なスイッチのオフの位置と力を求める機能が提供されます。正確なデータを提供するため、速いデータロギング機能を有する試験機システムを使用することが望まれます。その結果、スイッチのオフ時に非常に小さい距離で起こる急速な力の変化を測定することが可能となります。さらに、この試験機システムは、デリケートな部品に対する損傷を防止するため、高い位置決め精度と高い位置決め制御機能を有していることが望まれます。

資料

マイクロエレクトロニクス試験用ソリューション

マイクロエレクトロニクス、バイオメディカルをはじめ、重要な極小部品を使用するアプリケーションに理想的な試験機です。マイクロテスターは、高剛性のロードフレームとナノレベルの高い位置測定精度を可能にする精密駆動システムで構成されており、比較的単純な静的試験から、複雑な入力が要求される動的なサイクル試験まで、引張、圧縮、曲げ、せん断など様々な試験が可能です。マイクロエレクトロニクス分野では、ダイせん断、フィルム接着強度、リード引張など幅広く利用されています。ASTM、EN、ISO、JISなどの規格に準じた材料試験や製品試験、さらにお客様独自の試験パラメータによる試験も可能です。また、環境槽を組合わせ、温度などの環境試験にも対応できます。

  • アプリケーション
  • 03/15/2006
  • 1.08 MB

6800シリーズ 万能材料試験機

インストロン6800シリーズ万能材料試験機は、他に類のない精度と信頼性を提供します。特許申請中のオペレーター保護機能に基づき、最新のスマートクローズエアキットおよび衝突緩和機能を搭載した6800シリーズは、材料試験をかつてないほどシンプルに、スマートに、安全にします。

  • 製品
  • 02/10/2020
  • 3.89 MB

3400シリーズ-手頃な試験ソリューション

引張試験、圧縮試験、曲げ試験、およびその他の材料特性試験用のインストロン3400シリーズ万能材料試験機。

  • 製品
  • 06/27/2022
  • 2.72 MB

Bluehill Universal ブローシャー

Bluehill Universalは、直感的なタッチ操作と効率的なワークフローのために設計されたInstronの高度な材料試験ソフトウェアです。事前にロードされた試験方法、迅速なセットアップのためのQuickTest、データのエクスポート強化、サービスとの直接通信のためのInstron Connectを提供します。Bluehill 2およびBluehill 3のユーザーは、最新バージョンに簡単にアップグレードして、性能と使いやすさを向上させることができます。

  • 製品
  • 02/26/2017
  • 2.39 MB

Tensile Test of Fine Wires

Electronics

Tensile Test of Fine Wires

Fine wires are widely employed in the microelectronic industry. These wires are most commonly used for forming interconnections between ICs (integrated circuit) and PCBs (printed circuit boards). Most interconnection wires today are less than 50µm in diameter and the mechanical characteristics of these wires are crucial in ensuring proper functioning and reliability of the semiconductor device.

Tensile tests are often conducted to evaluate the wire’s tensile strength, yield strength, and elongation. When testing fine wires, it is often challenging to determine the most suitable test configuration. Grips selected should be able to hold the specimen firmly, without causing any specimen slippage or breaks near the jaws. Since these wires are usually very delicate, clamping pressure and closing speed of the grips must be carefully controlled to prevent any premature failure. Some users attach the test specimen to an aperture card prior to inserting the specimen into the grips. These aperture cards allows for better specimen alignment and easier insertion of specimens into the grips.

A tensile test was conducted on 20µm diameter wire using our 6800 table model electromechanical machine, together with custom 10 N pneumatic side acting grips and Bluehill® Universal Software. The wire specimen was attached to an aperture card and clamped by the grips. The two vertical sections of the aperture card were then cut before starting the test. As the load readings are very low, it is recommended to use a load cell of capacity 10 N or lower. To maximize the working range of the load cell, it is best that the weight the grip does not exceed 50% of the load cell capacity. Our custom pneumatic grips are lightweight and the jaw faces feature a special coating to minimize slippage and breaks within the jaw faces. The low load readings also imply that the test results are highly sensitive to surrounding conditions. For this reason, to obtain accurate results, it is critical that the test area be free of external sources of error such as vibration and wind.

Literature

6800 Series Premier Testing Systems Brochure

Instron 6800 Series Universal Testing Systems provide unparalleled accuracy and reliability. Built on a patent-pending Operator Protect system architecture with an all-new Smart-Close Air Kit and Collision Mitigation features, the 6800 Series makes materials testing simpler, smarter, and safer than ever before.

  • 製品
  • 02/10/2020
  • 1.93 MB

Bluehill Universal Brochure

Bluehill Universal is Instron’s advanced materials testing software, designed for intuitive touch interaction and streamlined workflows. It offers pre-loaded test methods, QuickTest for rapid setup, enhanced data exporting, and Instron Connect for direct service communication. Users of Bluehill 2 and Bluehill 3 can easily upgrade to the latest version for improved performance and usability

  • 製品
  • 02/26/2017
  • 3.77 MB

マイクロエレクトロニクス

家電製品

共通アプリケーション

フレキシブル基板のねじり試験

Electronics

フレキシブル基板のねじり試験

IPC TM-650

課題

携帯型電子デバイスの小型化が、産業界のトレンドになっているので、メーカーにとって、フレキシブルプリント基板(FPC)は益々魅力的な部品になっています。加えて、曲げることが可能な電子ディスプレイが開発され、このような製品も自在に曲げることができるようになっています。これらは、未だ比較的新しい技術ですが、このような中間組立品の機械的信頼性を把握することが重要になっています。どこまでFPCパネルにねじりを負荷できるかを把握することは、部品のレイアウトパターンを色々な荷重条件下で評価する場合に必要になります。

インストロンのソリューション

Torsion Add-On 3.0ねじり付加オプションにより、FPCパネルを広範な回転角度でねじることができます。一方、空気圧式グリップは、ねじり試験をする際に、正しい位置でFPCパネルを保持するのに使用できます。Bluehill® Universalソフトウェアにより、ねじり試験を自動的に行い、破断に至る荷重等の重要な試験結果を測定する試験方法を設定することができます。サイクルねじり試験も、Bluehill Universalソフトウェアによりセットアップできます。

スクリーン画面の多点圧縮試験

Electronics

スクリーン画面の多点圧縮試験

ISO 13406-2 | ISO 9241-3

課題

携帯型やウェアラブルなデバイスにおいては、ディスプレイ技術の進歩により、堅牢な画像性能が実現されるとともに、タッチ操作機能も可能になっており、デバイス操作方法は限りなく進歩しています。デバイスにタッチペンや指で操作する等、様々な方式のタッチ操作により、ディスプレイパネル全体にわたり多点圧縮が生じます。タッチにより負荷される力は、個人によって異なるとともに、自動車におけるインフォテイメント、スマートフォン、タブレット、タッチ操作可能なラップトップ等、デバイスの種類によっても異なります。典型的な携帯型デバイスのディスプレイパネルでは、平均すると数十億回のタッチ点の起動が生じます。次世代のディスプレイパネル技術としてOLEDが期待されており、パネルの様々な場所において、多層有機薄膜フィルムに負荷される応力の効果を把握する、多点圧縮試験を実施することが必要になります。

インストロンのソリューション

インストロンの6800 シリーズシングルコラム型試験システムは、スクリーンやディスプレイにおいて、多点圧縮試験を実施するのに適しています。シングルコラム型システムにXY ステージ を装備することにより、様々な寸法のディスプレイパネルにおいて、多点圧縮試験を自動化することができます。色々なデザインと材料(鋼、プラスティック等)のプローブが、この圧縮試験に対して用意されています。Bluehill® Universalソフトウェアを用いたマルチテスト・ソリューションにより、例えば9点の圧縮試験のような、様々な場所における自動圧縮試験法をセットアップすることができるとともに、様々な点における試験結果を記録することができます。一定荷重における変位等のような重要な結果が、このソフトウェアを用いて計算できます。

ボタンとスイッチの触感試験

Electronics

ボタンとスイッチの触感試験

ASTM F2592-16 | ASTM F1596-15

課題

現代では、民生用電子デバイスはかつてないほど増え続け、メーカーは先端的な技術で技術革新を行い、魅力的な特色を持つ製品を供給し続けています。基本的に、ボタンとスイッチ部品には、ユーザーによるデバイスやゲーム装置の制御から、簡単な電気パネルの操作まで幅広い応用例があります。この分野において、触感性の把握は重要です。例えば、起動するのに大きな力を要する硬いボタンは、ユーザーの操作を難しくします。また、感受性の高いボタンも、非常に小さな力でもデバイスやパネルを誤って起動させかねないので、操作を難しくすることになります。タッチやクリックに必要な力、および信号の起動に必要な距離等、このような部品の操作を再現するパラメータの測定は、最終ユーザーに影響を与えますので必要な試験になります。

インストロンのソリューション

XY ステージを装備した、インストロンの6800 シリーズシングルコラム型試験システムは、ボタンやスイッチ部品を試験して、重要なパラメータを解析できる結果が得られるように設計されています。 Bluehill® Universalを用いたマルチテスト・ソフトウェア・ソリューションは、簡便化されたユーザーフレンドリーな環境を構築し、1回の試験でボタンの試験を自動的に行い、結果を得ることができるように設計されています。XYステージにより、1つのボタンで多点を試験するとともに、1回の試験で多数のボタン試験片を試験することができます。試験結果は、Bluehilllソフトウェアから転送することができ、統計的に比較し検証することができます。標準XYステージの他、インストロンのハイブリッド単軸回転ステージでは、電子デバイスの様々な位置におけるボタンの試験を可能にする機能が追加されています。これにより大きな自由度が得られ、様々なボタンの試験を柔軟に行えるとともに、1回の試験で多くの結果を得ることができます。

プリント回路基板の曲げ試験

Electronics

プリント回路基板の曲げ試験

AEC-Q200-005A | IPC TM-650 | ASTM F3147-15

課題

BGAやQFN、CSP等、電子パッケージの表面実装とスルーホール実装は、プリント回路基板の最終製品の機械的信頼性に影響を与えます。部品パッケージが高密度化し、レイアウトが複雑化する中で、PCBは組立プロセスにおいて機械的および熱的応力を受けるので、反りや亀裂、ダイと基板の間の接合部分における損傷等、不良のリスクが増大します。電子パッケージが、PCBの両面に実装される場合には、最終PCB製品の機械的信頼性を把握することが益々重要になります。更に、Automotive Electronics Council(AEC-Q200-005A)やIPC TM-650等の規格は、組立プロセス過程で曲げ、撓み、引張等を受けた表面実装部品の端子不良を把握するため、最終PCB製品の試験を要求しています。最終製品における基板の機械的損傷は、高密度のPCBが用いられているデバイスの電気的性能に影響するので、メーカーのリスクが発生します。

インストロンのソリューション

インストロンのシングルコラム型デュアルコラム型卓上型システムは、様々な荷重容量における曲げ試験を実施するように設計されています。更に、2810-400 シリーズの曲げ治具は、様々な半径のアンビルを装着することができます。小型PCBに対しては、マイクロ 3点 / 4点曲げ治具が用意されています。Bluehill® Universal ソフトウェアにより、曲げ応力、曲げ強度、そして最大応力を推定する、広範な計算を行うことができます。

電子パッケージのダイせん断試験

Electronics

電子パッケージのダイせん断試験

IPC TM-650 | MIL-STD-883E | AEC-Q200-006A | ASTM F1269-13

課題

ダイと基板の間で用いられる導電性接着剤の機械的信頼性を調べるとき、ダイせん断試験は重要なプロセスです。新しい表面実装方式を設計する場合、従来の接着剤よりも優れたせん断強度を持つ、斬新で均質な導電性接着剤が常に考案されています。更に、せん断後のダイの損傷解析を実施することも必要になっています。高密度パッケージや部品小型化の傾向が高まり続けるとともに、電子パッケージの寸法はより小さく薄くなっています。その結果、これらの部品の機械的特性を把握することが不可欠になっています。

インストロンのソリューション

ダイせん断試験は、シングルコラム型またはデュアルコラム型システム のどちらかと、CP122690 端子強度用せん断治具 を組み合わせて実行できます。この冶具は、カスタム・ソリューション・グループ により開発されましたが、高密度のプリント回路基板(PCB)サンプルを保持し、目標とする部品をせん断できます。この治具は、様々な寸法のPCBに対して調節可能なPCBホルダーと、直線ガイドレールから構成されているので、プローブを目標とする部品に位置合わせすることができます。色々な寸法の部品を試験するため、様々なプローブが活用できます。Bluehill® Universal ソフトウェアにより、試験方法を設定することができるとともに、最大応力等の特性を測定することができます。ダイせん断のビデオ観察に関しては、 TestCam(試験用ビデオ装置)をBluehill Universalソフトウェアとともに使うことにより、リアルタイムの画像を撮影することができます。

ICパッケージの圧縮試験

Electronics

ICパッケージの圧縮試験

課題

マイクロエレクトロニクス産業における、互いに密接な関係にある3つのトレンドは、プリント回路基板(PCB)の複雑化するレイアウト、PCBパッケージの小型化、高密度パッケージです。PCB上の電子パッケージと集積回路(IC)、そして他の部品の組立は、機械的応力を生じます。PCBの上下両面に、高密度部品パッケージが実装されると、亀裂や破壊等の機械的損傷の発生リスクが増大します。更に、半導体チップ製造に用いられる材料や形態が、年月とともに常に進化することから、メーカーは、半導体チップから発生する電圧や電流が、力の負荷によりどう変化するかについて検討しています。

インストロンのソリューション

インストロンの6800 シリーズ  シングルコラム型とデュアルコラム型システムは、 XY ステージと組み合わせることにより、半導体チップまたは部品の多数箇所にわたって、マイクロ圧縮を実施できるように構成されています。カスタムソリューショングループによって開発された治具を用いることにより、これらの部品を適切な場所でクランプし、試験を正確に行うことができます。マイクロ圧縮試験では、ミクロン単位の変位または偏位を測定するために、システムのコンプライアンスや、試験機、ロードセル、治具の変動による影響を除くための手順を採用することができます。点圧縮試験を行うために、色々な型式のプローブが用意されているとともに、新たに開発することもできます。

パッケージやチップの全域を同時に圧縮するための、マイクロ圧縮版が用意されています。 LVDT圧縮板変位測定用冶具のような外部測定デバイスは接触式測定法として、また、高性能非接触式ビデオ伸び計(AVE 2) は非接触式変位測定法として、各々ミクロン単位の測定に活用できます。インストロンのBluehill® Universal ソフトウェア を用いることにより、XYステージやマイクロ圧縮板による試験法について、各々セットアップすることができます。外部ひずみチャンネルを使い、応力に相当する電圧と抵抗の測定結果を、グラフとしてソフトウェア上に出力することができます。

デバイスの曲げ試験


Electronics


デバイスの曲げ試験


課題

高品質・高信頼性をもった電子デバイスの需要が増えるにつれて、多くの企業は、製品が仕様保証内において故障しないよう、広範囲の試験の実施に取り組んでいます。3点曲げ試験は、破壊試験法として試験片の破断に至るまでの、最大応力およびデバイス中心の変位を決定します。一方、4点曲げは、潜在的な欠陥を特定するため、デバイスの広い領域に沿った最大応力を決定します。デバイスや部品において、破断に必要な応力と変位を正確に測定することは、研究開発の目的だけでなく、品質管理に対しても重要なことです。

インストロンのソリューション

インストロンは、広範囲にわたるデバイス寸法の曲げ試験に対応できる、Bluehill® Universal ソフトウェアでは、広範な計算を行えるとともに、カスタマイズされた計算を導入することもできます。

重ねせん断試験

Electronics

重ねせん断試験

課題

有機発光ダイオード(OLED)は、平面ディスプレイ分野における次世代技術であり、従来のLEDディスプレイに比較して、優れた明るさや、高いコントラスト比、低消費電力、薄パネル化等の利点を持っています。その結果、現在、OLED技術は、スマートフォンやタブレット、テレビ、ウェアラブル・デバイス等の、多くの消費者電子デバイスに導入されているので、OLEDに対する機械的試験の研究が、極めて重要になっています。

OLEDパネルは、湿気や酸素の影響を強く受けるので、その寿命の把握は、信頼性の観点で最重要な課題の1つです。非常に反応性の高い陰極は、湿気や酸素により簡単に腐食するので、有機材料が水分に曝されると発光機能は消滅します。効果的な保護手法により、酸化を防止し、水蒸気と酸素の浸透を阻止することが不可欠です。周囲部分の封止として、紫外線硬化されたエポキシを用いることが、1つの解決策です。他の手法としては、ガラスやPET基板とOLEDを、接着剤の薄膜フィルムにより接合した多層構造とする方法があります。

インストロンのソリューション

OLEDディスプレイパネルの課題に対する対処法として、界面強度を測定し接着強度を評価する、シンプルな機械試験方法である引剝がし試験が推奨されます。インストロンでは 接着剤剥離治具が用意されており、その中のオプションとして、90 度引剥がし治具角度可変引剥がし治具があります。OLEDディスプレイパネルに対しては、しばしば、90度引剥がし冶具が、引剥がし強度の測定に用いられます。更に、小型90度引剥がし治具小型角度可変引剥がし治具を、より薄いフィルムやテープの引剥がしに対して用いることができます。空気圧式グリップを、引剥がしの前に試験片を保持するのに用いることを推奨します。薄膜フィルムの場合、マイクロ空気圧式グリップまたはグリップ面がゴム被覆されているグリップを用いることができます。

インストロンの6800 シリーズおよび3400 シリーズ システムが、引剝がし試験には適しています。Bluehill® Universalソフトウェアにより、引剝がし長さや引剝がし速度等の、荷重測定のための試験パラメータを設定することができます。

スクリーンとディスプレイパネルの曲げ試験

Electronics

スクリーンとディスプレイパネルの曲げ試験

ASTM C158-02 | ASTM C1499-15 | ISO 13356

課題

スクリーンとディスプレイパネルは、タッチ式であるかどうかに関わらず、電子デバイスに不可欠の部品です。メーカーは、従来のLCDやプラズマ・ディスプレイと比べて、画像性能を向上させることのできる、有機発光ダイオード等、新しい技術を迅速に採用することにより、限界に挑戦しています。有機発光ダイオードは、2つの電極間に挟まれた多層の有機フィルムから構成されており、電圧負荷により明るい光を発生することができるので、バックライト機構を必要としません。その結果、従来のディスプレイに比べて、薄くて効率的です。有機発光ダイオード等のディスプレイパネルは多層構造を持っているので、各層や多層構造全体としての強度特性を把握することが重要になっています。

インストロンのソリューション

インストロンの 6800 シリーズのシングルコラム型とデュアルコラム型は、スクリーンとディスプレイパネルの曲げ試験を行うのに適しています。3点曲げおよび4点曲げ試験を実施するにあたり、様々な治具が用意されています。3点曲げ試験は、薄いフィルム材料の特定領域における強度を決定するのに用いられ、このような領域における亀裂などの損傷を把握することができます。一方、4点曲げ試験は、試験中の曲げを最大化して、パネル全体にわたって、損傷の発生確率を増加させるために用いられます。Bluehill® Universal ソフトウェアは、ユーザーフレンドリーな環境を構成することができ、曲げ試験により色々な測定結果(最大応力や曲げ強度等)を得ることができます。更に、Bluehill Universalを用いることにより、低サイクル曲げ試験(1Hz)の設定を行うことができます。

ハンダボールの圧縮試験

Electronics

ハンダボールの圧縮試験

IPC TM-650

課題

ハンダペーストメーカーや電子パッケージの専門家は、組立の課題に対応するため、ハンダ合金とフラックス材料の新しい組成を常に考案しています。0201サイズのチップ部品の組立には、Type-4やType-5のハンダペーストよりも、粒径が10μ以下のType-6のハンダペーストが望ましいと考えられています。パッケージ底部にあるハンダバンプを使って基板上に取り付けられるボールグリッドアレイパッケージ(BGA)は、より小さなハンダバンプを活用する傾向にあります。その結果、損傷を起こす最大荷重を把握するため、ハンダバンプまたはハンダボールについて機械的試験を実施することが重要になっています。このようなハンダボールの試験の有効な方法の1つは、圧縮によるものです。単一のハンダボールに圧縮荷重を負荷することにより、ボールが破壊して破損するまでの最大荷重を推定することができます。これにより、組立パッケージにおけるハンダバンプの強度評価が行えます。

インストロンのソリューション

インストロンの6800 シリーズ システムは、このような精密圧縮試験を行うのに理想的です。破壊に必要な荷重に応じて、シングルコラム型またはデュアルコラム型システムのどちらかを活用できます。色々な直径の 専用ピン・プローブが用意されており、ハンダボールに対して正確な圧縮試験を行えます。多数のクランプ法を準備しており、本試験のために組立パッケージを正確にクランプし位置合わせすることが可能です。インストロンのモーター駆動型XYステージ を使うことにより、多数のハンダボールの圧縮試験を、1回の試験で自動的に実行できます。Bluehill® Universal ソフトウェアにおけるTestCam(試験用ビデオ装置)モジュールを活用すると、圧縮試験のリアルタイムなフィードバックのため、バンプ圧縮のビデオによる観察を通じて定性的解析を行えます。試験前に高温にする必要がある場合には、専用の加熱ステージがあり、圧縮前にパッケージまたは基板を加熱することができます。

電子パッケージのスタッド引張試験

Electronics

電子パッケージのスタッド引張試験

課題

一般的な表面実装組立では、電子パッケージがプリント回路基板(PCB)に実装されます。そこでは、ハンダペーストや他の接着剤を用いて、チップやダイがPCBに接合されることになります。例えば、フリップ実装、ボールグリッドアレイ(BGA)、チップスケールパッケージ(CSP)の組立では、ダイと基板の間にアンダーフィル充填プロセスが適用されます。メーカーは設計や機械的検証の一環として、様々な取扱い条件における、パッケージ組立の接着剤の接合強度を測定する試験を重視しています。そのうちの重要な手法のひとつが、様々な寸法のパッケージで行うスタッド引張試験です。

インストロンのソリューション

インストロンは、常温または高温で試験を実施するために、使い易いスタッド引張治具試験片準備治具と組み合わせて使用することを推奨します。試験片準備治具を用いて、高強度接着剤によりスタッドをダイ・パッケージに接合することができます。治具は一定荷重を負荷することにより、試験において重要なアラインメントを正確に維持できます。試験片準備治具に加えて、スタッド引張治具は、両面で自動アラインメントできる回し継ぎ手を上下に装備しています。このようにして、試験機フレームに対して平行に、クロスヘッドに対して垂直に、スタッドのアラインメントを正確に確保できます。この試験を実施するのに、高温恒温槽 も用意されています。広範なダイ・パッケージ寸法に対応できるように、2mmから50mmまでの、様々な寸法のスタッド・セットが設計されています。

電子パッケージの曲げ試験

Electronics

電子パッケージの曲げ試験

SEMI G69-0996 | ASTM D790 | ASTM D6272 | IPC TM-650 | JEDEC 9702 | MIL STD 883 | SEMI G86-0303

課題

マイクロエレクトロニクス部品およびパッケージの機械的信頼性を把握することは、設計に対する検証を行う上で重要なステップです。高密度パッケージによって部品は小さく薄くなるので、携帯型デバイスのプリント回路基板(PCB)上で用いることができるようになります。更に、電子パッケージが多層化される等、新しい材料が導入されるので、材料強度の検証が必要になってきています。メーカーは開発過程で、様々な電子パッケージに誘発される機械的応力について知る必要があります。なぜなら、パッケージには、PCBの組立プロセスによって、基板の上または下で反りが発生するからです。チップ・オン・フィルムや、積層型多層パッケージ等、電子パッケージにおける新しい技術革新においては、機械的損傷について充分に理解することが必要です。

インストロンのソリューション

インストロンのマイクロ曲げ治具は、小寸法の電子パッケージやマイクロエレクトロニクス部品の曲げ試験を実施するために設計されています。3点曲げと4点曲げ治具は、特定位置またはパッケージ全体に応力負荷するのに用いられます。このような治具を使うことにより、亀裂や層剥離、疲労等、パッケージの損傷が発生する荷重を決定することができます。パッケージの寸法に適合するように、様々な半径のアンビルを持った冶具が用意されています。マイクロメータ付きねじ機構で、下部アンビルのスパンを正確に設定できる、可変調節器が装備されています。Bluehill® Universal ソフトウェアにより、試験方法を簡便にセットアップし、色々な寸法の部品について曲げ試験を実施することができます。曲げ変位の測定が必要な場合には、システムのコンプライアンスが与える影響を除くために、コンプライアンス補正手順を活用することができます。

電池の圧縮試験

Electronics

電池の圧縮試験

IEC 62133 | UL 2054 | UN/DOT 38.3

課題

電池技術が進歩するなかで、リチウムイオン電池の寸法と重量は小型化軽量化し、携帯型デバイスやラップトップから、自動車等における電子デバイスまで生産する、全てのメーカーのニーズに応えています。新技術と部品小型化の進化は、安全に関する規格に対応するにあたり、新しい試験が必要となってきています。電池や内部の構造材料が、製造過程や消費者サイドの日常的な使用過程で、負荷や圧力に曝されることから、機械的特性の把握および評価が重要になっています。

インストロンのソリューション

インストロンは、電池の圧縮試験に対する広汎なソリューションを用意していますので、研究開発や品質管理にご利用いただけます。広範囲の部品寸法と必要容量に対応できる、様々な直径を持つ圧縮盤 を揃えています。特定領域における多点圧縮が可能な、様々な半径の 穿刺用プローブについても用意されており、重要部位における強度および電池全体にわたる均質性を評価することができます。試験冶具のセットアップについて、研究開発部門に理想的な、手動による方法を用意するとともに、製造試験や品質試験用に、XY ステージによる完全自動のソリューションもご用意しています。

コネクタのピン引き抜き試験

Electronics

コネクタのピン引き抜き試験

課題

リードフレームまたはリードは、複数の機能システムを電気的に結合する、ケーブル・コネクタ・パッケージの主要部品です。リードにおける機械的損傷は、システム障害のリスクに至る可能性を高くします。従って、ケーブル・コネクタ内に組み込まれているリードの、機械的信頼性および均質性を調べることは大変重要です。一般的に、リードは、高強度のパッケージ接着剤によって、コネクタ内で接合されており、機械的強度の評価は、組立プロセスにおいて重要な要素になります。更に、リードのデザインは、様々な機能を果たすコネクタによって変化します。例えば、充電ポートのコネクタは、高電力システムに用いられる標準的な16ピンのソケット・コネクタと比べて、著しく異なったデザインを持つマイクロ・リードフレームになっています。また、両方とも、単一のリードフレームを持つ、同軸ケーブル用コネクタとも異なります。

インストロンのソリューション

コネクタのピンやリードの引き抜き試験を実施するにあたり、XY方向の移動ステージと組み合わせた、インストロンの 6800 シリーズシステムを推奨します。マイクロ空気圧式グリップを用いることにより、引き抜き開始前に、ピンを寸法に合わせて定位置で保持することができます。また、クランプ・ステージが用意され、引き抜き開始前に、試験片を定位置に押し下げます。正確な試験結果を得る上で重要なこととして、XY移動ステージにより、個々のリードを正確な位置にセットすることができます。Bluehill® Universal ソフトウェアにより、全過程を自動的に行う試験方法をセットアップし、引抜強度等の主要な結果を収集することができます。更に、試験中の破断のビデオ観察ができる、TestCam(試験用ビデオ装置)等の機能も用意されています。

銅張積層板の引張試験(CCL)

Electronics

銅張積層板の引張試験(CCL)

IPC TM-650 | ASTM D5109-12

課題

積層板は、電子部品を機械的に支持し、電気的に結合するために使用される基幹的な材料です。銅張積層板(CCL)は、多数の銅箔の層と、層間に用いられる補強材料から構成されています。プリント回路基板の製造過程において、CCLは基礎材料として用いられ、電気伝導性および、寸法安定性、穴開け品質、引剝がし強度、曲げ強度、耐熱性等の物理的性能を確保します。新しい補強材料(ガラス繊維布、アスベスト・シート、紙)と、色々な種類の樹脂(フェノール、エポキシ、ポリイミド)が用いられているので、各々の積層板の総合的な強度を把握するために、様々な条件において機械的試験を実施することが重要です。樹脂と組み合わせて使われる補強材料は、組立プロセスでPCBに熱応力を生じないように、高い耐熱性を持つように設計されています。従って、メーカーは特に、高温におけるCCLの機械的性能を把握し、常温条件と同様の性能を確保することに取り組んでいます。

インストロンのソリューション

インストロンのシングルコラム型とデュアルコラム型システムにより、CCLの引張試験を行うことができるとともに、試験されるCCLの寸法に適合するグリップ一式を装備することができます。ひずみ測定を行う場合、接触式または非接触式のひずみ計をお使いいただけます。2630 シリーズとW-6820 シリーズの軸方向クリップ式伸び計は、シンプルな接触式ひずみ測定装置です。 高性能ビデオ伸び計 (AVE 2), のような、非接触式のビデオ伸び計は、先端的かつ高精度のひずみ測定装置です。

常温以外の温度で引張試験を行う場合、3119-600 シリーズ恒温槽をご使用いただくと、-150℃から+350℃までの温度範囲を実現することができます。また、高温にも適合するグリップや接触式伸び計も用意されています。

Bluehill® Universalソフトウェアにより、試験方法を容易にセットアップし、広範な環境条件で試験を実行できます。ひずみや引張強度等の試験結果を、ソフトウェアにより計算することができます。QuickTest機能を活用すると、迅速にセットアップと引張試験を行い、CCL材料の大凡の結果を知ることができます。

ヘッドフォン圧縮試験

Electronics

ヘッドフォン圧縮試験

課題

ヘッドフォンは、耳を覆うワイヤ接続タイプから、オーディオ・デバイスの音量を制御することのできる、ワイヤ接続またはワイヤレスのモデルまで、年々進化しています。このようなヘッドフォンにおける、電源や音量制御の機能追加により、製品品質や消費者の使い勝手を確保するために、機械的試験が必要性となっています。電源や音量制御の不良製品は、使用に適しません。そのようなことから、ユーザー仕様と検査方法を決定して、高品質製品を供給するため圧縮試験が重要になります。

インストロンのソリューション

インストロンのTestProfiler 機能を用いることにより、どのような試験手順の要求にも対応できるように、停止機能を持つランプ試験を行うことができます。メーカーは、このような柔軟性のあるシステムを活用することにより、ボタンが圧縮されている時間長さや、信号の起動に必要な力等に関して、様々な設計基準に合わせることができます。

ケーブルとワイヤの引張試験

Electronics

ケーブルとワイヤの引張試験

課題

電気ケーブルとワイヤは、どのエレクトロニクス・システムにおいても、基本的な部品です。ヘッドフォンや充電ケーブル等のワイヤ状の付属部品は、デバイスおよびユーザーにとって不可欠な部品です。今日の自動車組立において、とりわけ電気自動車では、電気ワイヤやケーブルのハーネス部品が何十倍にも増加しており、電力やエンジンの運転制御信号、自己診断機能、ダッシュボード制御等々のネットワークに利用されています。その結果、OEM企業にとって、様々な使用条件におけるケーブルとワイヤの信頼性を把握することが、ますます重要になっています。これら部品の損傷は、最終製品の損傷リスクを増大し、特に自動車においては危険をもたらすことになります。また、ケーブルハーネスとワイヤの組立過程では、取り扱いやパッケージングを通じて、損傷のリスクが発生します。環境的な効果も、ケーブルの絶縁に影響を与え、銅製リードを露出させたり、機能障害を起こすこともあります。

インストロンのソリューション

このような課題に対応するにあたり、引張試験は、ケーブルとワイヤの信頼性解析に関して推奨できる機械的試験の1つです。インストロンは、様々な寸法のケーブルをクランプまたは保持するように設計された、広範なグリップを用意しています。一般的には、空気圧式グリップが、ワイヤとハーネスを保持するのに推奨されます。更に、恒温槽が用意されており、インストロンのシステムおよびBluehill@ Universalソフトウェアと組み合わせて使用できます。予加熱や予冷却等の機能があり、使用条件を再現した試験が可能です。 伸び計を用いることにより、ひずみとヤング率の測定が可能になります。Bluehill® Universal ソフトウェアによって得られる引張強度の結果は、ケーブルの破断強度データを明示してくれます。インストロンのカスタムソリューショングループ は、試験片の制約や要求に対応して、専用の治具や付属品を開発することができます。

リードフレームとワイヤボンドの引張試験

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リードフレームとワイヤボンドの引張試験

IPC TM-650 | ASTM F459-13

課題

容量や抵抗、集積回路(IC)等の様々な電子パッケージに使われるリードフレームは、ダイと基板の間を電気的に相互接続するために用いられています。部品によっては、1つか2つのリードを持つものもあれば、ICチップのような他のパッケージでは、数百のリードを持つものもあります。このようなリードフレームは、ハンダペースト材料によって接合されています。信頼性試験の1つとして、ハンダ接合部におけるリードの接合強度を試験することは重要であり、どこで破断が生じるかを良く把握することができます。新しいリードフレームや最終の組立製品を開発するにあたり、引張試験を実施することにより、金や銅等の広範な材料の特徴が明確になります。リードフレームの引張試験における、最も典型的な問題は、正確なグリップ方法、パッケージや部品のアラインメント、プリント回路基板(PCB)のグリップ方法、そしてリアルタイムのデータ採取とともに破断位置の特定に関わることです。

インストロンのソリューション

インストロンの マイクロ空気圧式グリップは、引張試験用に正確な位置でリードフレームを保持できるように設計されています。ワイヤ引張用フック等の他のグリップも用意され、リードフレームを正確に軸合わせするとともに保持することができます。XY ステージは、どのような剛性または柔軟性をもったプリント回路基板でも、正確に装着し位置合わせできるように設計されています。このようなステージにより、マイクロメータを用いてX Y軸とともに回転角度θを合わせることができ、細かいピッチ配列のマイクロ部品を容易にグリップすることができます。XYステージについては、手動タイプの他、リードの引張試験を完全自動化できるモーター駆動タイプもあり、高度な正確性と再現性を確保できます。Bluehill UniversalソフトウェアにおけるTestCam(試験用ビデオ装置)モジュールは、試験中に高速のコマ数でビデオ撮影を行えるように設計されています。カメラは、ソフトウェアと同期させることができ、様々な試験ポイントで画像とビデオをリアルタイムで観察することができるよう設計されています。Bluehill® Universal ソフトウェアでは独自の計算手順を導入して、荷重対変位、応力対ひずみ等の、目的用途に必要な、様々な対応関係のグラフを表示することができます。リードの引張試験では、ソフトウェアを活用して、リードフレームをハンダ接合部から破断するのに必要な最大荷重を決定するために、荷重対変位曲線を表示することができます。

ケーブルとワイヤの曲げ試験

Electronics

ケーブルとワイヤの曲げ試験

ASTM D790-17

課題

あらゆる電気製品において重要であるケーブルとワイヤは、常に機械的応力に曝されています。例えば、自動車や航空機において、電気ケーブルとワイヤは、組立て品の構成部材として、様々なスリーブに通されパネルに接続されます。その結果、高温や低温、高圧、湿潤などの様々な使用条件において、絶縁ワイヤの強度を試験することが必要です。更に、メーカーは、電圧および抵抗測定とともに、絶縁材料の強度評価もしなければなりません。用いられるケーブルとワイヤの電気的性能に与える、機械的負荷の影響を把握することも重要です。

インストロンのソリューション

ケーブルとワイヤの曲げ試験を実施するにあたり、インストロンの3点および4点曲げ冶具 の使用が推奨されます。また、Bluehill® Universalソフトウェアにより、特定の試験終了条件を設定した曲げ試験を、迅速にセットアップするとともに、容易に試験を実施することが可能になります。更に、ケーブルとワイヤの切断等、特殊な用途に向けて設計された専用治具では、どの荷重で電流や電圧が喪失されるか把握することができます。幾つかの他の事例として、メーカーは、絶縁材料が持ちこたえる機械的負荷、およびケーブルハーネスが曲げ破断するまでの最大距離を把握するため、ケーブルの強度と曲げ変位を測定しています。環境条件を再現するにあたり、高温と低温での試験を実施できる恒温槽 もご利用いただけます。

デバイスの挿入および引抜試験

Electronics

デバイスの挿入および引抜試験

課題

携帯型デバイスの充電ポートは、デバイスのバッテリーを充電する機能があるので、間違いなく重要な部品です。ユーザーの使用条件を再現するために、ケーブルの挿入と引抜に関して、測定可能で再現性のある力の測定が求められます。デバイスを損傷することなく、ケーブルを挿入し電気信号を起動するのに、どのくらいの力が必要かを把握するため、機械的な圧縮試験が要求されます。

インストロンのソリューション

インストロンのシングルコラム型試験システム は、低荷重試験用に設計されています。どのようなデバイスでも、また、どのような方向においてでも試験が行える、調節可能な専用冶具が用意されています。このシステムには、手動型および完全自動型の両方があります。手動型システムは、許容値を設計し、またユーザーの力を再現するために、主として研究開発分野で用いられます。自動型システムは、力が仕様で規定されている上下限範囲内にあることを保証するために、主として生産や品質管理の用途で用いられます。