ISO 7886-1滅菌済み皮下注射器の試験
ISO 7886-1 付属書および測定
ISO 7886-1規格には、皮下注射用シリンジの機械的特性が規定され、使い捨て皮下注射用シリンジの仕様について記載されています。このほか、デバイスの設計・製造・機能に関する情報も提供されます。この規格の付属書には、そうしたデバイスに対する標準的な試験実施手順が記載されています。ISO 7886-1:1993 では、付属書 G に機械的試験に関する記載があるほか、規格の新規版である ISO 7886-1:2017 では付属書 D および E で同試験の規定が収載されています。
付属書Dに記載される項目として、シリンジバレルに垂直な力を加えると同時に、シリンジピストンに一定の圧縮力を維持することにより、プランジャーストッパーシールの品質を評価します。目視チェックを行い、プランジャーストッパーシールから液体が漏出しないようにします。この付属書に規定される試験に関しては、付属書Eで規定されるシリンジバレル内の水でシリンジプランジャーを操作するために必要な力を測定する試験ほどは一般に実施されません。この場合の力の特性は、通常、摺動降伏応力 (break loose force) と呼ばれる初期ピーク力のほか、摺動平衡応力 (glide force) と呼ばれる平均残余プランジャー移動力を示します。この試験では、摺動降伏応力以外のプランジャー移動時での最大力も記録する必要があります。
| ISO 7886-1試験セットアップ | |
|---|---|
| 1) | 3300シリーズ万能試験機 |
| 2) | 2530シリーズロードセル |
| 3) | 2870-003注射器試験治具 |

最近変更された規格
ISO 7886-1:2017では、試験手順と結果の変更を必要とする多くの変更が導入されました。以前のバージョンの規格では、注射器の排出と吸引が必要でしたが、最新バージョンでは、一般的な引き抜き力とグライド力試験と同様の排出のみが必要であるとされています。治具も変更され、従来の方法ではチューブを注射器とリザーバーに固定する必要がありました。新しいバージョンでは、特定のゲージと長さの針をチューブの端に取り付けてからリザーバーに配置する必要があるとされ、より再現性の高い結果が得られるようになりました。要件の全文を確認するには、規格を読んでください。ドラッグデリバリーデバイスおよびコンテナ試験の詳細については、ここをクリックしてください。
